奈良時代に伝わった仏教は中国の学問仏教であり、南都六宗(三論宗、成実宗、法相宗、倶舎宗、華厳宗、律宗)は、現在の大学の専門科のように、学問コースとしてわかれていました。また、都にいる権力者や政治と強い関りをもっていました。次の流れで紹介していく。
・空海のおいたち
・遣唐使として中国へ
・苦心業の一致とは:000~111の8パターンが一致すること
・綜芸種智院を開く
■空海のおいたち
空海は18歳のとき大学に入学するも、大学は官僚養成のための学問となっていました。本来の仏教と異なっていることに違和感を感じ、大衆救済のための道を探るため大学を中退します。その後、四国や奈良を巡りながら修行を重ねていきます。
■遣唐使として中国へ
31歳の時、最澄らとともに遣唐使として中国にわたります。3000人以上の弟子を持つ青龍寺の高僧・真言宗第7祖の恵果より教えを授かります。真言宗は、大日如来を本尊とし、今この世に体のあるうちに仏を目指すという教えです。
■苦心業の一致とは:000~111の8パターンが一致すること
そのために3密(口=言葉、意=心、身=行動)を整える。自分自身を見つめ直し、正しい生き方、仏のような生き方をする、という実践を重要した教えです。心、言葉、行動ともが、キレイで素直ならホトケ、ということ。そうなれるよう、日々反省、努力していこう、という教えのよう。
2進法で言えば、心、言葉、行動が 000(不一致)→111(すべて一致)となるように目指していくということなのでしょう。
■綜芸種智院を開く
そして空海は、和歌山県の高野山に金剛峯寺を、京都に日本最初の庶民教育機関である、
綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)を開きます。一般救済のための心の教え、学問ではない仏教を、そして教育の機会均等を実現することを目指していた方、それが空海のようです。
<参考>
・改訂版 中学校の歴史が1冊で分かる本
・日本の名僧 その生涯と言葉
・エッセンシャル版 図解 世界5大宗教全史
・南都六宗 - Wikipedia
・綜芸種智院 - Wikipedia
・弘法大師・空海とはどんな人?わかりやすく解説 | 大阪・和歌山のおでかけ情報otent(おてんと)