「戦前」ときくと、どういうイメージを持つだろうか。わたしたちは、戦争中の「悲惨」あるいは「侵略」をキーワードとして脳内にたっぷりと後付けのイメージを刷り込んでいるようだ。そしてその後、救世主のGHQの解放によって復興・発展が進んだと。それがそもそもの勘違いであるようだ。3つの理由から示していく。
・理由1:歴史的背景から戦前も日本は発達していた
・理由2:日本の町は荒廃していなかった(大空襲までは)
・理由3:エンタメなども栄え、戦前も興行など開催されていた
■理由1:歴史的背景から戦前も日本は発達していた
日本は江戸、明治、大正、昭和前期まで、発達してきた。江戸の町の長屋を思い浮かべてほしい。明治の横浜港などを栄えている港を思い浮かべてほしい。そもそも明治維新期だって貧乏であったであろうか。大正デモクラシーの、おしゃれな服を着始めたイメージを浮かべてほしい。どんどんと時代が変わり近代に近づいていく。非常にカラフルな街並みのイメージだ。現存するお城やお寺だって、昔につくられた、今ではそうそうつくれないほどの豪華な建築物だ。
■理由2:日本の町は荒廃していなかった(大空襲までは)
第一次~第二次世界大戦後期まで、日本は被害を受けていない。
・日清戦争は中国
・日露戦争は主に満州
・シベリア出兵は~ロシア
・第一次世界大戦は中国でドイツの既得権益の場所で
・第二次世界大戦・太平洋戦争期はハワイ、マレーシアなど東南アジアが主戦場
ゆえに、沖縄、本土、東京大空襲、原爆2発などをを受ける前までは日本は荒廃していなかった。
■理由3:エンタメなども栄え、戦前も興行など開催されていた
・高校野球は1915年(大正4)夏から開始している。
・興行としての大相撲は、江戸時代中期には開始されている
・映画は、日米開戦の数カ月前までアメリカ映画も上映されていた
・東京オリンピックが1940年にも開催される予定だった。そのため、1938年には日英サッカー親善試合が行われた。
・隅田川(両国)での花火大会は1732年より開始、以降続いている
(※戦争中、コロナ中止など除く)
以上のように、エンターテイメントなど戦時中であっても基本は開催されていた。太平洋戦争中こそ、食糧難や、空襲により焼け野原になった。しかし戦前は食糧難でもなければ、娯楽がなくて抑圧されていたということはない。かなり自由に暮らせていた。つまり、しらずしらずの報道規制(イメージ操作)されているということだ。
<参考>
・ひと目でわかる「戦前日本」の真実
・高校野球 | 日本大百科全書
・https://www.sumo.or.jp/IrohaKnowledge/sumo_history/
・隅田川花火大会