シン・ニホンシ

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109.国歌:君が代の歌詞もヘブライ語と音韻のダブルミーニング

前記事では民謡の「ナニャドヤラ」を取り上げた。次は日本の国歌である「君が代」をとりあげる。こちらもヘブライ語での解釈が可能なダブルミーニングとなっている。まずはその歌詞、そして成立過程をみたうえで、ヘブライ語を確認していく。

君が代の歌詞
君が代
千代に八千代に
さざれ石の
巖(いわお)となりて
苔のむすまで

君が代の作詞
歌詞は10世紀初めに編纂された「古今和歌集」の短歌の一つ。歌詞化にあたって古今和歌集では冒頭「君が代」であった部分が「わが君」へと改変された。

君が代の作曲
曲としての初代「君が代」はイギリス陸軍軍楽隊長J. W. フェントン の作曲(現在の歌詞と同じだがメロディは異なる)とされる。しかし評判が良くなかったらしい。改訂されるに至る。1879年、プロイセン王国(現ポーランド領)から作曲家フランツ・エッケルトを招聘。1880年宮内省・奥好義(おく よしいさ)が旋律をつけた。そして雅楽演奏者・林廣守(はやし ひろもり)が曲に起こす。それをドイツ人の音楽教師フランツ・エッケルトが西洋和声をつけ、編曲したとされる。

古今和歌集
つまり国歌「君が代」は古今和歌集の短歌がもと。ゆえに「君が代」というよりも古今和歌集の短歌のほうが先にヘブライ語と一致していたということである(※部分的に歌詞が変わったが)。古今和歌集は905年に醍醐天皇の勅命があり、913年頃に成立したとされる。撰者(せんじゃ)、作品を選び、集めて一つの書物にまとめた人は、次の4人。紀友則(きのとものり)、紀貫之(きのつらゆき)、凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)、壬生忠岑(みぶのただみね)である。

■原文となる歌詞
古今和歌集の「賀歌」、祝いの気持ちを表した歌が元。
わが君は
千代に八千代に
さざれ石の
巌となりて
苔のむすまで
(よみ人しらず)

ヘブライ語
ヘブライ語では下記の意味となるそう。
クムガヨワ:立ち上がり 神を讃えよ
テヨニ・ヤ・チヨニ:シオンの民 神の選民
サッ・サリード・イシィノ:喜べ 残された民よ 救われよ
イワ・オト・ナリァタ:神の印(預言)は成就した
コカノ・ムーシュマッテ:全地に語れ(知らしめよ)

■まとめ
古今和歌集の短歌のひとつから君が代の歌詞が選ばれた
古今和歌集は905年に勅命があり913年頃の成立した
・時間的な隔たりがあるがユダヤ的内容が成立している
・ナニャドヤラ、古今和歌集は時代が古いという点は一致する

■感想
・短歌作成当時も日本語とヘブライ語の空耳的な2重の意味を楽しんでいたのだろうか
君が代の歌詞が国歌に選ばれたことが何らかの導きがあるのだろうか
古今和歌集の「わが君は」のままだとどうなるのだろうか
・なぜ「万葉集」「古今和歌集」「百人一首」などが当時流行したのだろうか

■豆知識
・日本語のヘブライ語訳は翻訳者のスキルにも影響する。また翻訳したのちどれくらい意訳するかにもよると思う。
元号の「令和」は万葉集の梅花の歌、三十二首の序文から。7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂されたもの。古今和歌集とは別。

<参考>
海上自衛隊東京音楽隊国歌「君が代」について
勅撰和歌集 - Wikipedia
古今和歌集の代表作品一覧 読んでおきたい有名20首
新元号は「令和」 出典は「万葉集」|平成から令和へ 新時代の幕開け|NHK NEWS WEB