シン・ニホンシ

日本の歴史を新しい視点でとらえ、検証し、新しい未来を考える

104.量子力学が示したマクロ世界とミクロ世界での同時存在

量子力学とは一般相対性理論と共に現代物理学の根幹を成す理論・分野である。その応用として「量子コンピュータ」がある。光の性質、そして量子コンピュータを紹介したのちに、物理学とスピリチュアルとの接点ともいえるこの量子力学によって証明される「同時存在」の概念を紹介する。
目次
アインシュタインの 光量子仮説
・光の性質
素粒子クォークレプトン(電子)にわかれている
量子コンピュータ
・量子重ね合わせ
素粒子は非常識なやつ
・マクロとミクロの法則の違う世界に同時に存在できる
・2022年のノーベル物理学賞
量子もつれ

アインシュタインの 光量子仮説
かつて光は「波なのか」「粒なのか」という論争があった。アインシュタインが1905年に光量子仮説を唱えた。それによれば「光は 粒子のように つぶつぶになって 空間内に存在している」と主張、科学史を大きく進展させた。
参考は以下↓
Photo-electron (Japanese)
■光の性質
光は「波」と「粒」の両方の性質を持っている。波は性質を表すために「波長」という言葉が使われる。光は電磁波の一種とされる。その速度は秒速約30万kmで、これは1秒間に地球を7周半できる速さである。一方、光は粒としての性質も持つ。粒の数で光の強さが変わる。明るい光は粒の数が「多い」。一方、暗い光は粒の数が「少ない」。この光の粒のことを「フォトン」や「光子(こうし)」という。
参考は以下↓

photonterrace.net素粒子クォークレプトン(電子)にわかれている
これまで物質は分子、原子で構成されているとされてきた。しかし次のようなことが判明してきた。原子は、「中性子」と「陽子」と「電子」に。この「中性子」と「陽子」はさらに小さい単位であるクォークアップクォークダウンクォーク)という粒子で構成されていることがわかった。このアップクォークダウンクォーク、電子を素粒子と呼んでいる。なおクォークレプトン(電子)は全部で17種類のパターンを持つことがわかってきた。
参考は以下↓
キッズサイエンティスト【ヒッグス粒子と質量】

この素粒子(=量子)を活用して情報処理をさせる、コンピューターへの応用について紹介し、本論である素粒子の持つ不思議な性質を紹介していく。
量子コンピュータ
量子コンピューターは物質を構成する原子や電子などの「量子」の持つ性質を利用して情報処理を行わせるコンピューター。量子の世界における「量子重ね合わせ」という不思議な現象を利用する。0と1が同時に存在できるという「重ね合わせ状態」を用いて並列計算を行うコンピュータを「量子コンピュータ」という。
参考は以下↓
www.aist.go.jp
■量子重ね合わせ
通常は0なのか1なのか、いずれかの状態しかとれない。しかし、量子の性質を利用すれば0も1もいずれの状態もとれるという。どちらに存在するか確定しない状態を「重ね合わせ」と言う。
参考は以下↓

note.com
素粒子は非常識なやつ
わたしたちの世界では、過去→現在→未来という時間軸を持ち連続している。しかし、素粒子には時間がないという。ひとつの電子が同時に複数の場所に現れる、ということができる。例えていえば、冬のおでんの時期にはセブンに80%、ファミマには20%の確率で、同時にいる(片方にいるのではなく)ということができる。一方、過去、未来、現在の同時に現れるということもできる。さらには変身もする。粒だった電子が、波になる。そしてまた粒に戻るという光の性質を持っている。さらにさらに不思議なことには人が「観測」するという行為によって影響を受けるという。「観測する」という行為をしたとたん「変身する」。これを収縮、1つの状態が確定する、そういう現象が起きる。電子がどのような状態をとるかは「波動関数」で表すことができるという。
参考:現象が一変する「量子力学的」パラレルワールドの法則
■マクロとミクロの法則の違う世界に同時に存在できる
マイクロスケールの量子の世界の素粒子が従っている物理法則と、わたしたちが生きているマクロスケールの世界とはまったく異なる。下記YOUTUBEの動画を確認してほしい。とにかくわかりやすい。動画では、
・収縮や2重スリット実験
・光の粒と波の性質を、2重スリット実験を通じ、光が水の波のような性質をもっているため、2重スリットを通ると光子が干渉しあって縞模様が現れること
・人間の観測行為によって結果が異なること
・人間の意思によって結果を変えることができること
などが示されている。
量子力学が示唆した恐ろしい「世界の本質」↓

www.youtube.com
■2022年のノーベル物理学賞
量子もつれ」を研究した3人の物理学者が受賞した。その3人とは
・フランスのパリ・サクレー大学のアラン・アスペ教授
アメリカのクラウザー研究所のジョン・クラウザー博士
オーストリアウィーン大学のアントン・ツァイリンガー教授
である。研究では次の量子もつれ量子テレポーテーションが実験を通して証明された
量子もつれ
2つの光の粒などの量子が互いにどんなに遠く離れていても、片方の量子の状態が変わると、もう片方の状態も瞬時に変化する。「量子もつれ」を利用すれば、ある情報を量子に埋め込み、それを離れた場所にあるもう一方の量子に瞬時に伝えることができる、「量子テレポーテーション」という現象が起きる。実験者の中ではわかっていたことであるが、ノーベル物理学賞という権威によっても認められた。今後、世界の認識が大きく変わっていく。

www3.nhk.or.jp■感想
量子力学のこの理論を応用すれば今までの科学が説明しきれていなかった現象、たとえばスピリチュアル的なものが説明がつくようになっていくように思われる。一方で濫用され、信ぴょう性を落とすということには注意したい。