シン・ニホンシ

日本の歴史を新しい視点でとらえ、検証し、新しい未来を考える

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

59.イスラエル建国と3つの宗教の聖地エルサレム

バビロン捕囚後、ディアスポラ(民族離散)を続けたユダヤ人。1948年にイスラエルが建国する。しかし、建国およびその領土は、理解がややこしい。古代ユダヤには全12部族がいたとされる。「イスラエルの失われた10支族」は、歴史上、離散して行方不明となっ…

58.東洋の奇跡と言われた日本の高度経済成長

戦後、国土も荒廃した日本だが経済的な成長を遂げる。既に1968年時点でGNPで世界第2位の経済大国とる。どのような流れで経済が復興したのだろう。次の流れで紹介。・特需景気・高度経済成長期(1955-1973)・技術革新・経済復興の背景・高度成長のひずみ・経済…

57.現在も残る国家安全保障とエネルギー資源確保の課題

自国の領土や国民は原則自国で守っていくのが通常である。また日本はエネルギー資源などが乏しいため、その調達先を分散させながら確保する必要がある。その上で、現在も残っている米軍、国家安全保障、エネルギー資源調達などの問題を次の流れで紹介。・1…

56.変化する在日米軍と自衛隊の意義、そして改憲から解釈改憲へ

1960年の新安保条約では集団的自衛権が前提となった。しかし日本はこの権利を「保有」と「行使」にわけて考え、保有はするが、行使はしないとの立場をとった。米軍からの自立や国際情勢における自衛隊の役割の変化の中で、憲法改正は棚上げとしつつ、集団的…

55.個別自衛権のない時代の日米安保から集団的自衛権を前提とする新安保へ

日本はアメリカと日米安全保障条約を結ぶ。これによってアメリカ軍が駐留することになった。世界はいまだ戦争であふれている。領土問題によって経済支援を引き出したい諸国もある。一方、この条約によって日本の戦後の平和が維持されてきたことも事実。次の…

54.東西冷戦が日本にもたらした影響と国際連合への加盟

第二次世界大戦後、国連が成立し、戦勝国スキームの中で世界は国際協調を目指していく。戦争を回避する一方、「冷戦」と呼ばれる、新たなアメリカとソ連の対立軸を生んだ。日本は、この冷戦下の対立軸の中で、必要とされ、国際社会へと復帰を遂げることにな…

53.戦前は娯楽もなく貧しかったという「戦前暗黒史観」は勘違い

「戦前」ときくと、どういうイメージを持つだろうか。わたしたちは、戦争中の「悲惨」あるいは「侵略」をキーワードとして脳内にたっぷりと後付けのイメージを刷り込んでいるようだ。そしてその後、救世主のGHQの解放によって復興・発展が進んだと。それがそ…

52.日本国憲法の成立過程

成立過程にいろいろとある日本国憲法である。その過程や、内容としてどうであったか。次の流れで見ていく。・日本国憲法の成立・大日本帝国憲法との大きな違い・構成・成立過程・その後の憲法改正論議 ■日本国憲法の成立 1946年11月3日、日本国憲法が公布、1…

51.戦後、愛国心を失った日本

象徴天皇制や、神道指令などにより「日本人」としてまとまる力を失ってく。どのようなことが起きていたか。次の流れでみていく。・天皇の人間宣言・神道指令・戦後の「日本の紙幣」・日本の問題点 ■天皇の人間宣言 GHQは1945年10月、憲法改正を指示した。政…

50.ヘレン・ミアーズ「アメリカの鏡・日本」完全版を読んで

「アメリカの鏡・日本」を読んだ。内容も濃くかったので読了後のやり遂げた感があった。アメリカ側視点での太平洋戦争の描写は、当然日本側視点の情報と異なるものでもある。また、著者はアメリカの体制側の人間であるため、当時の戦況やアメリカの心理描写…

49.国際連合の発足とGHQによる占領統治

日本は連合国に占領された。アメリカ軍による間接統治がはじまった。占領による光の部分では、アメリカ本国を上回る民主化が進められた。憲法では当時の状況をふまえた理想が反映される。影の部分では、軍事的に封じ込めるための弱体化戦略がとられた。次の…

48.日本人の国民性を研究したルース・ベネディクトの「菊と刀」

「菊と刀」はアメリカ人文化人類学者のルース・ベネディクトが記した日本の文化を分析した書籍。齋藤孝氏はこの本を10代のときに読んだという。そしてこう思った。「こういうものを書く研究者のいる国と戦争をしてはいけない」。日本人はさまざまに思想する…

47.東京裁判とはどんな裁判だったか

日本の戦後の価値観を形成した象徴的な出来事、「東京裁判」。この東京裁判にも戦勝国の思惑が見られる。当時情報が少なかった中で操作された報道(プレスコード)もある。非常に難しい問題である。東京裁判については様々な書籍で議論がされている。ここでは…

46.広島と長崎、二つの核爆弾を経験した日本と帝国主義思想の終焉

二つの核爆弾が落とされ、第二次世界大戦は終結する。人類は核戦争の悲惨さを、経験をもって学んだ。次の流れでみていく。・核実験の歴史・核兵器開発の競争・核兵器を誰が最初に使うかでその後の人類史が変わる・二つの核爆弾を経験した日本だからこそでき…

45.1945年8月15日、終戦の日に戦争は終わっていない

毎年8月15日、様々なイベントが行われる。この日はわたしたち日本人にとっての「終戦日」。「この日をもって戦争が終わった日」と考えている。そして「北方領土問題」がある。終戦日以降に領土を奪われた、なので返して欲しい。そう願っている人が大半である…

44.真珠湾攻撃、事前通告が間に合わなかったのは双方の思惑が原因

アメリカに追い詰められた日本は日本は1941年12月8日、2つの地域で戦争を展開した。ひとつはアメリカ・ハワイオアフ島・真珠湾。もうひとつはイギリス領・マレー半島。真珠湾では奇襲が成功を納め圧倒的な勝利となる。しかし「奇襲」はアメリカ国民から非難…

43.日米開戦、なぜ日本はアメリカと戦う必要に迫られたのか?

圧倒的な広大な国土と資源を持つアメリカ合衆国。なぜ日本は勝てるはずのない戦争をしなければならなかったのか。ブロック経済、全体主義、日独伊三国同盟、アメリカの日本敵視、ABCD包囲網、ハルノートの6つの観点から探る。次の流れでみていく。・ブロック…

42.満州事変、なぜ政党政治が崩壊し軍部の暴走を招いたのか?

政党政治が崩壊し、軍部が暴走していく。そして満州事変はなぜ起きたのか。どのような過程があったのだろうか。・第一次大戦後に経済が不況になる・協調外交の展開・政党政治・世界恐慌・ブロック経済・ロンドン海軍軍縮会議・満州事変・五・一五事件・ニ・…

41.大正デモクラシー、自由解放の新たな風が吹いた新時代

大正時代には個人の解放や、新たな時代にむけた思想や社会運動が発展していく。つぎの流れで紹介。・大正デモクラシー・大正ロマン・天皇機関説・民本主義・政党内閣・普通選挙法・労働運動・女性解放運動■大正デモクラシー大正デモクラシーとは、大正時代に…

40.国際連盟、平和のための世界組織が発足

1920年に国際連盟が発足した。その発足の経緯を見ていく。発起国のアメリカは参加しなかった。なぜ参加できなかったのだろうか。・パリ講和会・ヴェルサイユ条約・国際連盟・人種差別撤廃の提案の順で紹介。 ■パリ講和会議ドイツを中心とする同盟諸国が1918…

39.社会主義が目指した理想と失敗、幸せって何?

社会主義、共産主義をおさらいする。日本は資本主義なのか、社会主義なのかを考える。そして幸せとは何かを考える。次の流れで紹介していく。・資本主義の問題点を解決するために生まれた社会主義・社会主義・社会主義の問題点・社会主義国が行った修正・社…

38.ロシア革命による社会主義国家の誕生とシベリア出兵

第一次世界大戦中にロシア革命が起きロシア帝国が崩壊する。なぜ社会主義国が誕生したのか。どのような理想を掲げて誕生したのだろうか。共産主義と社会主義の違いはなんだろうか。・ロシア革命の背景・ロシア革命・ロシアと日本のシベリア出兵・日本軍の対…

37.第一次世界大戦中の混乱を利用した日本

第一次世界大戦が勃発、日本も日英同盟を理由に参戦する。混乱を利用し、ドイツの既得権益を継承しようとする。結果、中国国民の反発を招き、ヨーロッパ諸国からの警戒心も強まる。目次・ヨーロッパの火薬庫、バルカン半島での対立・三国同盟と三国協商・サ…

36.不平等条約の改正と明治天皇崩御で一時代が終わる

日露戦争に勝利した日本は対ロシアの南下政策で成果を得る。韓国を併合し、朝鮮における支配を強める。明治天皇が崩御し、明治という激動の一時代が終わる。 目次・大韓帝国の実効支配・不平等条約の改正・明治天皇の崩御 ■大韓帝国の実効支配日露戦争中の19…

35.ロシアとの対立がもたらした日英同盟、そして日露戦争へ

三国干渉後に遼東半島を清に返還させたロシアは「東清鉄道」を建設し、南下政策をすすめていく。ロシアをけん制したい英国は日本と利害が一致し、同盟を結ぶことになる。目次・ロシアの東清鉄道を建設・義和団事件・日英同盟・日露戦争(1904年2月~1905年9月…

34.清・朝鮮との関係は協調路線から帝国主義へ

最初、日本は清や朝鮮と協調路線を模索する。しかし立て続けに失敗してしまう。とうとう日本は帝国主義、植民地政策へと舵を切る。なぜそのような方針転換になってしまったのでしょうか。下記の順で紹介していく。・ロシアの地政学に基づく南下政策・ロシア…

33.国会開催に向けた大日本帝国憲法と制度、神仏習合から神仏分離へ

当時、西洋諸国に追いつくことや、不平等条約の改正は当時の重要課題だった。特に条約改正のためには主権や意思決定の仕組みを法制度化する必要があった。ここでは、大日本国憲法、選挙制度の成立、そして宗教を神道に一本化しようと試みた過程をみていく。…

32.西南戦争から自由民権運動へ、体制批判は武力行使から言論へ

武力から言論による体制批判へと転じていった2つの出来事。西南戦争と自由民権運動。西南戦争から自由民権運動が盛んになっていった背景にはどのようなことがあったのか。明治時代初期の制度改革も含めながら背景をみていく。 ■四民平等政治制度のほか、身分…

31.学問のすすめで福澤諭吉が伝えたかった貧富や身分の差ができる理由

「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」これは福澤諭吉の学問のすすめの有名なフレーズです。福澤はこのメッセージで伝えたかったことは何なのでしょうか。福沢諭吉の生い立ちを探りながら答えを探していきます。 ■文明開化開国後から明治時代…

30.明治維新の構図にグローバルな問題を解決するヒントがある

ここまで日本史における古墳時代~明治維新までを学んできました。わたしたちにとっては、いかに歴史から学ぶか。いかにこれからの時代において日本を、そして世界を発展させていくのか。戦争や地球規模での災害が起きている中で、どのようにグローバルな問…