シン・ニホンシ

日本の歴史を新しい視点でとらえ、検証し、新しい未来を考える

101.歳差運動と日射量の関係を示したミランコビッチサイクル、そして地磁気の変化

わたしたちは地球の上で暮らし過去から歴史をつないでいる。実はその歴史は太陽と地球という「恒星と惑星との関係」による法則を大きく受けている。「歳差運動」、地球のコマの概念を説明する。それらが地球の気候に影響を与えていることを紹介する。以下の流れで紹介していく。

目次
・自転、地軸、公転
・歳差運動
・「独楽の科学」・山崎詩朗氏
ミランコビッチサイクル・日射量変化の周期
・人類と気候の10万年史・中川毅氏より
地磁気の逆転
・自転が変化

■自転、地軸、公転
・自転:地球が1日で1回転する、このため昼夜ができている。
・地軸:23.5度傾いている。このため場所によって傾きによって熱エネルギーを受け取る量が変わる
・公転:地球は太陽の周りを1年かけて1回転する
・地軸と公転より「四季」ができる。日本では四季は顕著である。しかし、そうでない場所の方が多い。

■歳差運動
・地球をコマに例える。地軸が1回転するのに25,772年かかる。春分点秋分点黄道に沿って少しずつ西向きに移動することを歳差と呼ぶ。この地軸が回転する運動を歳差運動と呼ぶ。太陽から受け取る光を、歳差運動だけによる限って着目して説明する。

最もエネルギーを受けられた時期の地軸の角度に対し、反対側の残り半分に傾いた13,000年の時期では太陽からの光を受け取りにくいということになる。つまりその地軸の傾きが25,772年の半分である約13,000年で交代する(1/4ずつだと6500年くらい)。

■「独楽の科学」・山崎詩朗氏
「回転が遅くなると歳差運動は早くなると」いうことが示されている。一日の時間が減少している。つまり回転が速くなっている。すると逆に、歳差運動は遅くなっているのだろうか。

ミランコビッチサイクル・日射量変化の周期
地球への日射量が3つの要因で変動しているという説である。セルビアの地球物理学者、ミルティン・ミランコビッチ氏が説いた。その要因は、地球の公転軌道の離心率の周期的変化、自転軸の傾きの周期的変化、自転軸の歳差運動の3つ。この要因の影響で日射量が変化する。その変化は19,000~23,000年の周期で変調する。
※パラメータとなる地軸の傾き、歳差運動も一定ではなく変動があるようだ

■人類と気候の10万年史・中川毅氏より
書籍で次のことが示されている。
・10万年ごとに氷期と温暖期(間氷期)が繰り返している
・最後の氷期が終わったのは今から1万1600年前
・数十年単位でみれば、寒冷化が続く時期、温暖化が続く時期がある
・1970年時点で観測されていたデータを元にすれば温暖化のピークは1940年代にあり、その後寒冷化していくはずであった
・実際は1980年以降、調査の2016年時点においても温暖化が続いている
・人間の活動が氷期の到来を遅らせている可能性を示している

地球に今何か異常なことは起きているのだろうか。下記で地磁気の逆転、自転の時間が変化していることを紹介する。

地磁気の逆転
地磁気のN極とS極が入れ替わるという逆転現象も過去みられている。直近では77万年前に起こったとのこと。チバニアンの地層研究の結果は地磁気の逆転現象があるという事実の証明にとどまっている。よって直接の言及はないのだが、このことはコマの上下が入れ替わる、地軸が逆転するということを表すと思われる。
以下はチバニアンを紹介しているサイト↓

scienceportal.jst.go.jp

■自転が変化
下記サイトでは自転の時間が減少していることが報告されている。

tabi-labo.com

■感想
・主に歳差運動がおよぼす日射量の影響を確認した
・地球が寒冷化にむかうはずだが人間の活動によって温暖化しているという説は不思議である。だからといって今のままで良いわけではない。もっと悪影響を及ぼす可能性がある。エゴ的な活動が資源獲得競争、戦争を生んでいるためだ。

<参考>
・独楽の科学 山崎詩朗
・人類と気候の10万年史 中川毅
地磁気逆転と「チバニアン」菅沼悠介
ミランコビッチ・サイクル - Wikipedia