シン・ニホンシ

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106.テティウス・ボーデの法則により火星と木星の間には惑星が存在する

「テティウス・ボーデの法則」とは、惑星の位置の法則。簡単な数列を使って惑星の太陽からの距離を導き出せるとするもの。これによると火星と木星の間には惑星が存在するはずである。小惑星帯の存在は何を意味するのだろう。あわせて物理、天文学史に関連する知識を紹介する。
ケプラー:1571年~1630年
ガリレオ・ガリレイ:1564年~1642年
アイザックニュートン:1642年~1727年
・テティウス・ボーデの法則
・火星と木星の間にある惑星は?
・テティウスボーデの法則が有名でない理由
・1.準惑星に格下げされた冥王星
・2.ほんとうの惑星の定義
・3.半地球の存在
・4.月の裏側が見えないのはどうして?
・5.月の誕生はジャイアンインパクト説が正しい
・6.火星について
・7.そのほかの太陽系の惑星、準惑星
・8.太陽系の惑星の数は
なお通説でない情報は区別のため★を記した。

ケプラー:1571年~1630年
ドイツの天文学者。天体の運行法則に関する「ケプラーの法則」を唱えた。

ガリレオ・ガリレイ:1564年~1642年
イタリアの天文学・物理学者。「天文学の父」と呼ばれる。望遠鏡によって月の山や谷、木星の衛星を発見。また金星等の観測により、当時の時代に信じられていた天動説の間違いを指摘、コペルニクスの地動説が正しいことを唱えた。

アイザックニュートン:1642年~1727年
イギリスの自然哲学者・数学者・物理学者・天文学者神学者慣性の法則、運動の法則、作用・反作用の法則のいわゆる「ニュートンの運動法則」を導き出した。また「万有引力の法則」やプリズムによる太陽光の七色への分光、色ごとの屈折率の違いなどを研究した。

■テティウス・ボーデの法則
太陽系の惑星について、簡単な数列で太陽からの距離を導き出せるとするもの。約2倍ずつ増えていく距離となる。この距離により惑星どうしが安定するのだろうか。もともとテティウスが発見し、ボーデにより有名となった。例えば、下記大阪教育大学サイトでは、数列:0が水星、3が金星、6が地球、12が火星となっている。一方、名古屋大学サイトでは「数列+0.4」で示されている。
大阪教育大学ティティウス・ボーデの法則
名古屋大学惑星50のなぜ

■火星と木星の間にある惑星は?
テティウス・ボーデの法則によれば、n=3のところになにがしかの惑星が存在することを示している。この位置には準惑星セレス(またはケレス)が存在する。ただし「?マーク付き」の暫定扱いとなっている。これが実際は、小惑星帯(アステロイドベルト)で残骸となっているかつて存在した惑星「マルデック」(★)とされる。
参考:アステロイドベルト↓
tenki.jp

■テティウスボーデの法則が有名でない理由
テティウスが1766年発見時、注目されなかった。ボーデが著書で紹介し有名となった。しかしケレス(n=3)で信頼性が増し、一方で海王星(n=7)があわなかったとされるため。スティグラーの法則は「科学的発見に第一発見者の名前が付くことはない」とする法則。

以下に惑星関連の豆知識を紹介する。通説外の情報も含む。

■1.準惑星に格下げされた冥王星
国際天文学連合により惑星の定義が2006年により定められた。それによれば惑星とは①太陽のまわりを回る、②自己重力によってほぼ球形になっている、③軌道の近くに衛星以外の天体を排除しているという3条件を満たした天体である必要。冥王星は③を満たさないとのこと。

■2.ほんとうの惑星の定義(★)
実際はその惑星に生命体としての「意思が宿っているか」であるる。これによれば冥王星は惑星の定義を満たす。

■3.半地球の存在
太陽を挟んで地球の裏側に地球と同じ軌道、公転周期の惑星が存在するとされる説。テティウス・ボーデの法則との関係性は不明。
参考:反地球 - Wikipedia

■4.月の裏側が見えないのはどうして?
月が地球の周りを1回公転するとき、同じ向きに月が1回転しているため。

www.kodomonokagaku.com

■5.月の誕生はジャイアンインパクト説が正しい
地球の衛星である月がどのように誕生したか説明する学説を「ジャイアント・インパクト説」、巨大衝突説ともいう。原始地球に対し、火星ほどの大きさの天体が激突。これにより月が生み出されて形成された。つまり、地球の岩石の一部が月となったとする説でこれが最有力説である。ちなみにその他、双子説、分裂説、双子集積説などがある。複数衝突説というものある。

■6.火星について(★)
かつては地球と同様に生命が存在していたとされるが、現在は生命活動を停止中とされる。地球で火星のために熱心な活動している科学者はもしかすると!?

■7.そのほかの太陽系の惑星、準惑星
水金地火木土天海の8惑星のほか、準惑星がケレス、冥王星、太陽系外縁部に準惑星ハウメアマケマケ、エリスがある。

■8.太陽系の惑星の数は(★)
実際は初期に12個あったとされる。8惑星のほか、冥王星、マルデック、半地球を含めるとこれで11になる。残り1個はどの惑星だろうか。準惑星ケレス、太陽系外縁部も含めてハウメアマケマケ、エリスの4惑星のうちのいずれかだろうか?実は太陽と水星の間にもうひとつ惑星があるとされる。「バルカン」と呼ばれている。現時点ではまだ観測されておらず、どちらかというと存在に否定的。バルカンの存在は水星の近日点移動を説明するために考えられた。
参考は以下↓
バルカン (仮説上の惑星) - Wikipedia
水星の近日点移動 - EMANの相対性理論

■まとめ
・いわゆる「太陽系ファミリー」とされる12個の惑星をテティウス・ボーデの法則にもとづき調査

・通説として現代天文学で示されているバルカン、水星、金星、地球、半地球、火星、アステロイドベルト(マルデック)、木星土星天王星海王星冥王星のことである

・課題:半地球の存在自体は理論上可能としても、地球と半地球はなぜ同時に成立できるのだろうか

<参考>
ガリレオ・ガリレイ 望遠鏡で初めて月の表面を見た科学者 | キヤノンサイエンスラボ・キッズ | キヤノングローバル
ニュートンの運動3法則について
アイザック・ニュートン 太陽光を七色に分解した科学者 | キヤノンサイエンスラボ・キッズ | キヤノングローバル
大阪教育大学 スティグラーの法則
「冥王星」が準惑星に"格下げ"された事情って? 誰かに話したくなる地球の雑学(14) - レタスクラブ
月:誕生諸説、決め手なし 巨大衝突説に矛盾→複数衝突説 | 毎日新聞
テラフォーミング - Wikipedia
太陽系 - Wikipedia