シン・ニホンシ

日本の歴史を新しい視点でとらえ、検証し、新しい未来を考える

122.遺伝子解析②:渡来人由来のゲノム比率は近畿・北陸・四国で高く、滋賀で最大

前記事では渡来人の区別が必要であると認識できた。今回は、各都道府県ではどのような違いがあるだろうか。何か特徴があれば歴史的な出来事などとともに手がかりとできるはずだ。

■各都道府県でのゲノムの比率は縄文、渡来人のどちらに近い?
東京大学の大橋順教授らの分析が公開されている。日本の各都道府県での、縄文人と渡来人のゲノムの比率をどちらが多いか、その分布状況を色付けで示したもの。調査にあたってその利用データは日本人のみとし、各都道府県で50人ずつのデータを用いたとされる。その結果が下記から確認できる↓

結果から主に次の3点を読み解くことができる。
①北陸、近畿、四国に渡来人が多い
②沖縄は縄文人、北や南で縄文人に近い傾向あり
③渡来系の成分が高いのは滋賀。近畿、北陸、四国で成分多め。
※利用データに北海道の中にアイヌの方は含まず、また表示上は沖縄を除いているそう。
■考察
1.滋賀がもっとも多いことはなるほどと言わざるを得ない。「近江大津宮」が関係している。ひとつは遷宮や遷都の歴史をひともく必要があるだろう。
2.近畿、北陸、四国で渡来系の割合が高いのは、豪族の歴史と関係するか。
■感想
次の2つの歴史を追う必要があると考えた。ただし歴史の流れの中で追う。その追跡スタイルは大王や天皇を主体としたテクノクラート(技術官僚集団)の存在的なテイストになる。
近江大津宮:つまり飛鳥時代天智天皇の歴史
・豪族の歴史