シン・ニホンシ

日本の歴史を新しい視点でとらえ、検証し、新しい未来を考える

204.日本における文字と言葉の成立過程

日本における文字と言葉の成立過程を記す。
古墳時代以前
4世紀以降
7世紀半ば~
・8世紀:古事記日本書紀
9世紀初め(平安時代
※一部通説でない情報を含む。

古墳時代以前
倭において「やまと言葉」が話されていたと考えられる。しかし全国統一的な言葉ではなかった。文字もはまだ成立していない段階と推測される。

4世紀以降
漢字が日本に入ってくる。例えば、57年m中国の漢から倭の奴国王が金印を授かる。これに漢字が彫られている。また卑弥呼が魏に遣いを送った239年頃では何らか文字も使ったであろうか。上表文が確実に残るのは倭の五王、武の遣使、5世紀から。ただそれらは特殊な役割の人物に限られる。本格的には王仁博士や阿知使主などの文書、文字を扱える中国からの渡来人が来てから以降と考えられる。特に仏教が入ってくるに従い、経典、学問僧を通じ、文字を扱える人が徐々に増えていった。

■7世紀半ば~
万葉仮名ができてくる。万葉仮名は日本語を表記する際に、漢字の音を借用しながら用いられた文字。例えば、阿米はアメ(天)、久尓はクニ(国)、許己呂はココロ(心)など記される。「萬葉集万葉集)」での表記に代表され、万葉仮名と呼ばれた。
↓は朝日comより、木棺で最古の万葉仮名が見つかった記事

www.asahi.com

■8世紀:古事記日本書紀
古事記は712年、日本書紀は720年に成立。漢文主体で描かれた

■9世紀初め(平安時代
カタカナとひらがなにわけて記す。
・カタカナ:カタカナとは漢字の一部を使って簡略的な文字としたもの。早くは7世紀中頃からとされる。本格的には9世紀初め、奈良の古宗派の学僧たちが漢文を和読するために借字(万葉仮名)の一部を省略して使い始めたことが起源とされる。

・ひらがな:ひらがなとは万葉仮名をくずして簡単にしたもの。9世紀頃から使われるようになった。平安時代は貴族社会だった。男性は公式な場面では漢字を用いた。私的な場面ではひらがなを用いた。女性はひらがなを用いた。ひらがなが用いられた文学として紀貫之が女性のように書いた「土佐日記(935年頃)」、清少納言が書いた「枕草子(1001年頃)」、紫式部の「源氏物語(1008年頃)」などがある。

■日本の中に残るヘブライ語
公式的に日本にユダヤ人やヘブライ語が入ってきているという事実は通説としては認められていない。しかし埴輪、風土記、言葉、民謡、祭りなどで影響がみられる。ただし渡来時期ははっきりとしない。少なくとも日本書紀の成立以前、百済の寺工が渡来する以前にさかのぼると考えられる。少なくとも新羅はローマングラスなどが多数出土されておりペルシャなどとの商人を通じた交流があったことは考古学的にわかってきている。

■残っているヘブライ語まほろ
まほろ」は素晴らしいを意味し、まほろばで「すばらしい場所」を意味する。古事記の中で次の歌がある。
倭(やまと、大和)は
国の真秀ろば(まほろば) 
畳(たたな)づく青垣 
山籠れる大和うるわし
これは倭建命(やまとたけるのみこと)が日本の国を思って歌ったものとされる。この「マホロ」とはヘブルアラム語で「マホゥラ/マフラ」で日本語で「優れている」という意味とされる。

■地名などの改変
続日本記の713年(和銅6年)では、令制国に対して風土記で次のことを残す際、次のフォーマットで示すガイドラインが指示されたことがわかっている。

・好(よ)き字を用いて郡・郷の名を記す
・銀・銅・染料・草・木・鳥・獣・虫などの物産
・土地の肥沃さ
・山・川・原・野などの地名の由来
・古老に伝承されている旧聞・異事
 出典:播磨国風土記 - Wikipedia

710年の平城京遷都後、また古事記が成立した712年の翌年、日本国としてのオリジナルで統一していく過程において、漢、呉、高句麗百済新羅出身国の面影をなるべく消していく政策の一環と思われる。
律令国家体制、冠位十二階などの制度の導入、馬などの移動手段においても最初は輸入から始め、倭人が研究し、その後国産化というプロセスを経ていく。単にそのまま取り入れるのではなく、日本オリジナルとして手を加えたり、味付けを行う。これがヤマト民族の伝統、特質、気質なのだろう。つまり1を10にしていく能力。その変換の過程でヘブライ語も消失していったのではないだろうか。
なお、民謡の場合は固有名詞部分が変更されたと考えられる。

■豆知識:言葉はどう成立するのか
言葉はどうやって生まれるのだろうか。他国の人が、他国のまったく異なる言葉をどうやって理解するのだろう。伝えきくところによれば実は異なる次元で先につくり出しているとされる。このため新しい言語が生まれ、そして習得や理解も可能とされる。

<参考>
古事記
風土記

万葉仮名 - Wikipedia
豆知識✏どうして「ひらがな」と「かたかな」が生まれたの?| エデュサプリ | 光村教育図書