アフガニスタンでは2021年にはアメリカ軍が撤退し、タリバン政権が復権した。地政学的に不安定な場所とされる。文明の十字路とも呼ばれるアフガニスタンとは、どのような土地なのだろうか。次の流れで紹介していく。
・アフガニスタンの統計情報
・地理と地形
・文明の十字路
・ワハン回廊と中国との関係
・マララ・ユスフザイ
・アフガニスタンと古代ユダヤ人
・中央アジアと日本との関り
■アフガニスタンの統計情報
2020年時点で
・人口は3,890万人
・首都はカブール
・面積は日本の1.7倍
・民族はパシュトゥン人、タジク人、ハザラ人、ウズベク人など
・宗教はイスラム教、主にスンニ派で、ハザラ人はシーア派
とされる
■地理と地形
・パキスタン、イラン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、中国の6か国に囲まれた内陸国である。
・国土の3/4は山岳地帯で、ノシャック山は海抜7,485mの高さである。
・中央アジアと南アジアの交差点に位置する。
中央アジアは、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン。南アジアは、アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、インド、イラン、モルディブ、ネパール、パキスタン、スリランカである。
■文明の十字路
アフガニスタンはシルクロードとインド方面を結ぶルートであり昔から「文明の十字路」と言われていた。ヘレニズム文明、仏教、ゾロアスター教、イスラーム教などの文明が交錯した。そして戦争も多い不安定な地であった。ソ連のアフガニスタン侵攻、タリバン政権の成立、アメリカの侵攻が起こった。アメリカにおける同時多発テロ以降は世界を揺るがす激震地となった。
■ワハン回廊と中国との関係
ワハン回廊は、細い部分は東西に200km、南北に15km~60kmに渡る。北東ではワハン回廊で中国・ウイグル地区と国境を接している。過去には中国のシルクロードの一部ともなった。
■マララ・ユスフザイ
2014年にノーベル平和賞を受賞した「マララ・ユスフザイ」氏はパキスタン出身。パシュトゥン人、北西パキスタンと中部と南部のアフガニスタンに住む民族、と考えられる。
■アフガニスタンと古代ユダヤ人
パシュトゥーン人は古代ユダヤのヘブライ語と共通点が多いとされる。パシュトゥーン人の部族名と古代ユダヤの部族名を示す。
・レヴァニ族=レヴィ族?
・ダフタニ族=ナフタリ族?
・アシュリ族=アシェル族?
・ラバニ族=ルベン族?
・ジャジ族(以前、ガド族と呼ばれていた)=ガド族?
・ユスフ・ザイ族=「ヨセフの子ら」の意
古代ユダヤのいくつかの部族が古代のアフガニスタンに留まっていたのだろうか。そしてイスラム教が7世紀初めにおこって勢いを増す中でユダヤ人もこのアフガニスタンの土地に同化、そして改名、改宗が進んでいったのだろうか。
■中央アジアと日本との関り
815年に成立した「新撰姓氏録」によれば、古来、日本に渡来した技術者集団「秦氏」の故郷は「弓月国」とされる。この「弓月国」は中央アジア、現在のカザフスタンあたりとされる。「キルギス人」は日本人と似た顔だちをしている。
本記事の「アフガニスタン」は南アジア。一方の「キルギス」は中央アジアである。
やや離れるものの、
・タジキスタンからキルギス、モンゴルへと渡るか
・ワハン回廊を抜けてシルクロードのルートを通るか
・パキスタンやインドに進むか
などの違いでだろうか。
古代ユダヤ人のうちの一部は、いくつかのルートを通りながら、そして様々な場所で移民となっていった。特にキルギスは遺伝子や神話に日本との類似性もみられる。今後、さらに調査を進めていきたい地域である。
※ネットでは日本に渡来したルートが確定しているかのように 記載しているものもある。しかし、本サイトでは検証不十分、ないしはそのようなルート以外の部分で唱えている説に疑義ありとして、安易に同調する立場をとらない。
<参考>
・アフガニスタン基礎データ|外務省
・ワハーン回廊とパミール・ハイウェイ|西遊旅行の添乗員同行ツアー(147号)
・新疆ウイグル自治区 - Wikipedia
・タリバンはイスラエルの民の血を引く? “共通点”は関係改善の基礎になるのか|FNNプライムオンライン
・新撰姓氏録 - Wikipedia
・アフガニスタン | 時事用語事典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス
・キルギス人と日本人は祖先のルーツが同じ?似ているという噂を解説! | TravelNote[トラベルノート]
・縄文人 - Wikipedia