シン・ニホンシ

日本の歴史を新しい視点でとらえ、検証し、新しい未来を考える

316.世界におけるユダヤ人の東方への移動に関する伝承

古代のユダヤ人の東方への移動に関する伝承などをまとめる。次の流れで紹介していく。

キルギスの建国神話とマナス叙事詩
クリミア半島のチュフート・カレのユダヤ人墓地
中国河南省開封市の重建清真寺記碑
秦氏の祖先とされる弓月の君
・余談:イダについて

百済と扶余族
・朝鮮の秦韓国
・日本の秦王国
・中国への朝貢に関して

キルギスの建国神話とマナス叙事詩

キルギスはオオカミを始祖とする建国神話を持つ。

また、とある民族に関する伝承がある。
魚が好きな人は東へ行き日本人になった。
肉が好きな人は西へ行きキルギス人になった。

キルギスに「マナス叙事詩」という民族叙事詩がある。
マナスは勇士である主人公の名前とされる。
叙事詩のもとになった史実部分自体はもっと早いと考えられるが口伝としての「マナス」が成立した時期は諸説あるが7世紀~10世紀の説などがある。

とある民族の伝承は海幸彦、山幸彦の物語に近い。
なお、海幸彦・山幸彦に類似する物語は東南アジアを中心に分布しているとされる。
↓googlemap、キルギス

maps.app.goo.gl

↓は山幸彦と海幸彦の釣針交換物語

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クリミア半島のチュフート・カレのユダヤ人墓地

チュフート・カレ洞窟遺跡の近くにユダヤ人の墓地がある。
チュフート・カレはユダヤの要塞の意味とされる。
墓石が多数あり、ヘブライ語の文字がたくさん書かれている。

中国河南省開封市の重建清真寺記碑

「重建清真寺記碑」に次のことが記されている。
①:漢王朝時代(紀元前206年-紀元後220年)にユダヤ人がインドからやって来たこと

②:宋の皇帝と謁見した漢姓を持つ70名ほどのユダヤ人の名前

③:始祖アブラハムからバビロン捕囚時代の預言者エズラまでの信仰の伝承
 開封市の碑文について紹介した回

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秦氏の祖先とされる弓月の君

応神天皇の時代、秦氏が渡来する。
記録上は2万人程度の規模とされる。
新撰姓氏録では応神14年(283年)とする。
実際は史実とすれば5~6世紀頃の話なのではないかと考えられている。

時代認識の参考:
高句麗好太王碑は414年の建立
・西洋でネストリウス派の布教が禁止されたエフェソス公会議は431年
・九州・ヤマト国のヤマトタケルの東征が西暦300年前後

百済経由で秦氏が渡来した際、秦氏は秦の始皇帝の子孫、「弓月の君(ゆづきのきみ)」を名乗った。月の民、ということだろうか。

弓月国は中央アジアにあったと考えられている。
カザフスタンとする説がみられる。

なお、百済は弓月や百済の発音について。
諸説あるが弓月の発音は本来は「クンユエ」とされる。

下記では「居陀(羅)」から取られた説がある。
参考:「百済」という言葉は韓国語では「ペクチェ」と発音するそうだが、なぜ日本では「くだら」と読むようになっ... | レファレンス協同データベース

なお百済新羅とも朝鮮の三国時代以前では小国が乱立していた。だんだんと小国がまとまり、三国時代となった。

■余談:イダについて
・「居陀」は「イダ」に近い。

・中国神話には「委蛇(イイ)」という蛇に関する言葉がある。
 山海経(海内北経)荘子(達生篇)などに登場するとされる。

岩手県洋野町のナニャドヤラの起源・由来では「イダ族」の文字がみられる。
 民謡に残るイダ族はユダ族のことだろうか?

 仮にユダ族であったとした場合、シンボルとなる紋章は獅子。
 ダン族は蛇、ナフタリ族は鹿。
 参考:ナニャドヤラ | 岩手県洋野町
↓は民謡ナニャドヤラを紹介した回

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百済と扶余族

高句麗百済の始祖は扶余族とされる。
扶余はツングース語で鹿(プヨ)とされる。

シカに関連して。
古代、スサノオ新羅に渡ったとされる。

スサノオは紀元前700年代の日本人。
ヤマタノオロチ退治後、新羅に出兵も行った。
これを理由に姉のアマテラスより追放された。

スサノオはその後の子孫や朝鮮の歴史にどう影響したのだろうか。

鹿(シカ)については別途取り上げていく。

■秦(しん)

秦の始皇帝は紀元前259年- 紀元前210年の人物。
始皇帝陵の大きさ、高さ、形状、兵馬俑の写実性やその彫刻の数などは科学や芸術の集大成。古代に何のために、と考えると執念のようなものも感じる。

始皇帝の父と考えられている呂不韋羌族(きょうぞく)

羌族の末裔はチャン族。

チャン族はイスラエルの調査機関・アミシャーブより10氏族の一氏族であると認識されている。
↓は始皇帝陵について検証した回

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■日本の秦王国

随書によると豊前国と推定される地域に秦王国が存在していた。
鹿春(カワラと響きが近い)八幡製鉄所などの地域は古来、鉄資源のある地域。
↓は秦王国の地域を検証した回
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■朝鮮の秦韓国

朝鮮の三国時代において高句麗百済新羅以外に秦韓国が存在する。
およそ西暦400年頃の時代。
倭の五王の称号から秦韓国の存在を検証した回

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■中国への朝貢に関して

中国の朝貢してきたのは倭と扶余であったとされる。

卑弥呼が239年、魏に朝貢をした際、親魏倭王の金印を授かったとされている。

この前に大月氏(だいげっしこく)朝貢、「親魏大月氏王」を授かっている。

月氏イラン系の遊牧氏族であるとされる。

バクトリア王国が滅び、大月、のちにトハラ国となった。

孝徳天皇5年・654年以降でトハラ国から日本への遣使の記録が日本書紀に残っている。

古事記はイヨのフタナジマ(四国)のイヨにオオゲツヒメをあてがう。イヨは大月氏と関係はあるのだろうか。

↓はトハラ国(吐火羅国)からの渡来を紹介した回

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卑弥呼の239年の遣使より前の紀年のある鏡が複数見つかっている。

ひとつは魏の青龍3年、235年の方格規矩四神鏡。
・京都・大田南5号墳
・大阪・安満宮山古墳
から出土している。
↓魏の青龍3年・235年の鏡について紹介した回

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もうひとつは呉の238年(+244年)の神獣鏡。
・兵庫の安原高塚古墳
・山梨の鳥居原狐塚古墳
から出土している。
↓は呉の238年、244年の紀年のある鏡について紹介した回

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<参考>
日本とキルギスの関係 - Wikipedia
マナス - Wikipedia