今回は古代の阿波国、徳島県鳴門市の大麻比古神社を取り上げる。これより阿波と忌部氏の関連事項を取り上げる。次の流れで紹介していく。
・大麻比古神社(おおあさひこじんじゃ)
・大麻比古大神(おおあさひこたいしん)
・五伴緒神(いつとものおのかみ)
・12支族と宝石
・レビ族とカムヤマトイワレビコ
・天日鷲神と猛禽類について
・大麻比古神社の神紋・向こう麻の葉
■大麻比古神社(おおあさひこじんじゃ)
所在は徳島県鳴門市大麻町板東字広塚。
阿波国の一宮。
延喜式内社の名神大社とされる。
名神大社(みょうじんたいしゃ)は古来より霊験が著しいとされる神に対する称号。
↓はgooglemap、大麻比古神社(おおあさひこじんじゃ)
■大麻比古大神(おおあさひこたいしん)
阿波の忌部氏(いんべし)の祖先とされる神様。
忌部氏は阿波国を開拓した祭祀氏族。
祭祀のほか、祭具の作製や宮殿の造営も担ったとされる。
天日鷲神(あめのひわしのかみ)の神も同様、古代の阿波を開拓した忌部氏の祖神。
さらに、天日鷲神の大先祖の神は天太玉命(あめのふとたまのみこと)とされる。
「古語拾遺」では高皇産霊尊(たかみむすび)の子と記されている。
天太玉命は記紀の五伴緒神(いつとものおのかみ)のうちの一人。
■五伴緒神(いつとものおのかみ)
日本神話で、瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと) の降臨に従った五神。
・天児屋命 (あまのこやねのみこと)
・布刀玉命 (ふとたまのみこと)
・天宇受売神 (あめのうずめのみこと)
・伊斯許理度売命 (いしこりどめのみこと)
・玉祖命 (たまのおやのみこと)
天宇受売(あめのうずめ)はアマテラスが天岩戸に隠れた際、賑やかに踊り、隠れていたアマテラスを天手力男命(あまのたぢからを)たちとともに外へと引き出した立役者。
このエピソードは実話とされる。
注:天岩戸隠れの舞台は南九州です。近畿、淡路島ではありません。またアマテラス、スサノオは日本人です。
■12支族と宝石
天の岩戸隠れのアメノウズメ以外の人物は実話なのだろうか、それとも創作だろうか。
確かなことは言えない。
そのような中で、アメノウズメに宝石の名前の「メノウ」が入っているのが気にかかる。
12支族にはそれぞれシンボルとなる宝石がある。
メノウをシンボルとするのはマナセ族。
なおユダ族はルビーで赤メノウ。
ちなみにナフタリ族は碧玉(へきぎょく)。
■レビ族とカムヤマトイワレビコ
12支族のうち祭祀氏族はレビ族。
神武天皇は主に天之御中主之神とヤマトタケルの史実の合成とされる。
ゆえに神武という人格の人物は存在しない。
よって神日本余彦(カムヤマトイワレビコ)という和風諡号がつけられているのだが、記紀の時点で創作がなされているのだろうか。
この神日本余彦・カムヤマトイワレビコは古事記上での漢字は神倭伊波礼毘古。
この中に「レビ」が入る。
神はカミ、ヤマトは大和(日本)、イワも神、コは古でフル、へブルを意味する。
あわせると大和国の神、レビ、へブライの神で「レビ」を挟む。
天皇は祭祀を司る一族であるが、忌部氏と天皇はどのような関係だっだのだろうか。
■天日鷲神と猛禽類について
さて、忌部氏の祖神とされる天日鷲神について。
ワシは猛禽類、ツメを持つ鳥の一種。
ユダヤ教では食べてもよいものといけないものが規定されている。
それをカシュルートという。
このうち猛禽類(ワシ、クマタカ、ハヤブサ、タカ)は食べてはいけないものにあたる。
日本書紀では、猛禽類を名前に持つ登場人物に例えば隼別皇子(はやぶさわけのみこ)などが登場する。応神天皇の第5皇子で5世紀頃の人物とされる。
↓は鳥にまつわる名前をテーマに古代を紹介した回
■大麻比古神社の神紋・向こう麻の葉
大麻比古神社の神紋は麻紋のひとつ「向こう麻の葉」。
祭祀のときに使った「麻」を由来としていると考えられる。
この「麻」の形は六芒星をしている。
↓大麻比古神社のHP上では神社内のマップのページに神紋が利用されている
境内案内図 - 大麻比古神社
注:日本人=ユダヤ人ではなく、徐々に同化したかもしれませんが、渡来系ユダヤ人は古代のテクノクラートと考えられます
<参考>
・Q&A - 大麻比古神社
・名神大社 - Wikipedia
・延喜式神名帳 - Wikipedia
・大祭司の胸当てに埋め込まれている12の宝石 - 牧師の書斎
・カシュルート - Wikipedia