ここでは、日本人の受け入れて消化し1を10にする力とは。その歴史を4つ紹介する。次の流れで紹介していく。
・西洋人の0から1をつくる力
・日本の新しいものを受け入れて消化、そして昇華する力
・1.儒教の受け入れ
・2.仏教の取り入れ
・3.キリスト教の取り入れ
・4.産業革命の取り入れ
■西洋人の0から1をつくる力
西洋の人は、何もないところから研究、発明を重ねてつくる力に優れており、0を1にする力に優れていると言われている。
例えば1760年頃に始まったとされる産業革命も、イギリスより始まっている。
いまの日本の産業の根幹である車に関しても、もとはといえば1769年、フランスのニコラ・ジョセフ・キュニョーがに発明した蒸気機関が始まりである。
産業に限らず、哲学、法学、経済学といった思想や学問も、ヨーロッパを始まりとしている。
■日本の新しいものを受け入れて消化、そして昇華する力
一方、日本は地政学的にユーラシア大陸の東である。
西洋から東洋へと文化や技術が流れ、それらを受け入れる終着地点となりやすいのかもしれない。
また、海洋国家でもある。
このことから、船によってモノやヒトの交流が盛んであったということもあるのだろう。
そのような中で、日本・日本人の特質である、新しいものを受け入れて、消化し、さらに改良して昇華させていくという特徴は、日本人の特質ではないか。
このようなたくさんのものを受け入れていくという歴史の中で、その後の日本を変えた出来事を4つ紹介する。
■1.儒教の受け入れ
時代は513年頃とされるが、諸説ある。
仏教より少し早く取り入れているという。
儒教の特徴である人間関係や上下関係的な心構えをもとに、日本の社会制度に取り入れ、その後の制度の骨格をなした。
儒教の創始者は孔子とされる。
紀元前552年(または紀元前551年)~紀元前479年の人物。
ちなみに、日本に伝来するまでの所要時間はおよそ1000年もかかっていることになる。
■2.仏教の取り入れ
時代は538年頃、欽明天皇の時代となる。
百済経由経由で伝わった。
創始者の釈迦は今から約2500年前に生まれた。
生まれた時代は諸説あるようだ。
紀元前383年、紀元前485年、紀元前544年といくつかある。
日本に伝来するまでの所要時間はこちらも1000年かけ日本に伝わっていることになる。
ちなみに、仏教の「普及」は聖徳太子、および聖武天皇の時代に中国より招かれた鑑真の貢献が大きいとされる。
■3.キリスト教の取り入れ
時代は1549年、スペイン出身のフランシスコザビエルが日本の鹿児島に渡来、その後普及していった。
スペインやポルトガルの宣教師の伝道があった。
キリスト教の創始者はイエス・キリスト(その後の弟子たちが文章に残し、やがて教えとなっていった)。
日本では。
日本に伝来するまでの所要時間はイエス・キリストの誕生からいうと約1550年。
仏教が大衆の救済となっていない中、日本の権力者にとっては貿易・経済的メリットがありキリスト教の布教が許可された。
大衆にとっては、各地に教会・学校・病院・孤児院の建設を通し、人々を救うなど、草の根の慈善活動が行われたことが信仰のきっかけとなったとされる。
■4.産業革命の取り入れ
列強諸国の進出を恐れ、明治維新後、日本を急速に近代化させた。
政府に雇われ、日本の近代化を支えた外国人たちを「御雇外国人」と言いう。
御雇外国人は1872年(明治5年)の段階で378人。
明治時代全体でのべ3000人と言われている。
御雇外国人の、国籍はイギリス、フランス、ドイツ、アメリカなど。
そのジャンルは鉄道、造船、農業、法学、教育。
例えばトーマスキンドル(イギリス)は金融。
ヘルマン・ロエスエル(ドイツ)は大日本帝国憲法、商法の草案作成。ジョサイア・コンドル(イギリス)は建築である。
以上をみると、日本人は最初、外国からの文化や技術を取り入れながら、やがて自分たちのものにする力がある。
今日まで日本人はさまざまな文化、技術、食べもの、様々なものにおいて改良を続けてきた。日本人は最初のものを超えて昇華させる力、1を10へと昇華させるがあるといるのではないだろうか。
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<参考>
・クアトロ・ラガッツィ